fedora-install-memo
update 2024-10-30
概要
fedora SPIN Xfce41
インストールおよびインストール後の設定についてのメモである。
fedora Xfce-Liveで
HDDにインストールした。(どのfedora SPINを使ってインストールしても動作は同じ)
インストール メディア
fedora
に限らず iso をDVDに書き込んだメディアが最も信頼できる。失敗がない。
FedoraMediaWriterで作成したブータブルUSBメモリも失敗がない。
※LiveCDのdefaultのkeyboard(keymap)は英語モードであるが「Applications」/
「Administration」/「keyboard」の設定で「japanese」を選択すれば日本語キーボードmapにすることができる。
(「Applications」/「Settings」/「keyboard」ではkeymapの設定はできない)
FedoraMediaWriter
fedora Live.iso をbootable USBメモリに作成するには「FedoraMediaWriter」を使うと簡単に作成できる。
FedoraMediaWriterはWindows,Linuxプラットフォームに対応している。
※Windowsでは「 Fedora Media Writer」をインストールする。
Linuxでは dnf install mediawriter を実行してインストールする。
事前のパーティション作成
イ
ンストールの途中でHDD
のパーティション作成やフォー
マットを行なうことができるので、事前に作成していなくても構わな い。
BIOSモード/UEFIモードの識別はインストールメニューでわかる。
※インストール後は dmesg
| grep "EFI v" を実行して「efi: EFI v9.99」
のようにversionが表示されたらEFIモード。(何も表示されない場合は BIOSモード)
または ls /sys/formware/efi を実行して
ファイルが表示されたら UEFIモードで起動している。
BIOS Legacyモードの場合は該当ファイルが存在しないので「No such file
or directory」と表示される。
※Troubleshootingモードとは rescue
modeのことである。
インストールメニュー画面で「Esc」キーを押すと「boot:」という表示になるが、ここで「 linux rescue
」と入力して進行すると、結局はTroubleshooting
モードを選択したlogin画面になる。
ユーザー選択のプルダウンメニューにて「Other...」を選択して「root」と入力すればrootでloginできる(パスワードは要
求されない)
Troubleshootingモードではグラフィカル画面で
rescue操作ができるので便利である。
※ただし「Rescue a Fedora system」は fedora server
のインストールiso に用意されている。
BIOSモードのインストールメニュー(GRUB2)
BIOSファームウェアのシステムで
は、ISOLINUX ブートローダが使用されている
設定ファイルは isolinux/isolinux.cfg である
※ XX はバージョン番号

UEFIモードのインストールメニュー(EFI-GRUB)
UEFIファームウェアのシステムで
は、GRUB2ブート ローダが使用されている
設定ファイル は
EFI/BOOT/grub.cfg である
※ XX はバージョン番号

インストール時の作業
(1)
ネットワーク設定のホスト名は f38 に変更した。
ホスト名は /etc/hostname ファイルに保存される。(defaultでは何も設定されていない)
ホスト名の確認は hostnamectl または hostname コマンドで確認できる。
ホスト名の変更は hostnamectl set-hostname new-name
例)f38という名前に変更する場合は hostnamectl set-hostname f38
(2)
領域設定は標準パーティションで /boot(500MB) および / (50GB) および swap(500MB)とした。
※デフォルトの設定では ext4 /boot 500MB と論理ボリューム(Logical
Volume:LV)になる。swapはLV内に作成される。
fedoraインストール先「カスタム」設定
UEFI/GPT構成またはBIOS/MBR構成の場合も同じ要領で設定できる。
fedora anacondaにて「インストール先」の画面になったら
「ストレージの設定」で「カスタム」を選択して「完了」ボタンをクリック。
※デフォルトでは「自動構成」になっている。
「手動パーティション設定」の画面になる。
ここで「−」ボタンをクリックして、まず、すべてのパーティションを削除しておく。
※残したいパーティションがあれば、残しておけばいい。
「スキームを使用する」は「標準パーティション」を選択する。(デフォルトでは「BTRFS」となっている)
「ここをクリックすると自動的に作成します」をクリック。
自動的に設定されたパーティションが表示される。
「/」パーティションの容量を変更するためにマウントポイント「/」を選択して「要求される容量」を設定する。
※この操作でマウントポイント「/」の容量は変更されることになる。
※変更することで残った容量を新しいパーティションに割り当てることができるようになる。
「+」ボタンをクリックする。
「新規マウントポイントの追加」画面が表示される。
「マウントポイント」を入力して(例:dat1)、「要求される容量」を設定する。(例:5GB)
※「要求される容量」を省略すれば、残りの容量の全てが、マウントポイントに割り当てられる。
続けてパーティションの「追加」や「変更」を行なう場合は、上記の操作を繰り返せばいい。
※パーティションを選択して「+」または「−」を行なうことで、何度でも変更することができる。
インストール後の作業
※ ファイルマネージャ(thunar) を開く場合は
sudo thunar
(1)
キーボードやマウスを触らないで放置したときに画面が消えないようにする(Sleepしないようにする)
「設定」/「電源管理」/「ディスプレイ」タブの電源管理をすべて「しない」に設定。「ディスプレイ電源管理」ボタンを「オフ」にする。
「アプリケーション」「設定」「スクリーンセーバー」の
「スクリーンセーバー」タブの「スクリーンセーバーを有効にする」をオフにする。
「ロック画面」タブの「ロック画面を有効にする」をオフにする。
コマンドで処理するには
$ xset dpms 0 0 0 ; xset s off
※ xset dpms 0 0 0 はDPMSの機能(電源管理)のStandbyTime, SuspendTime,
OffTimeをOFFにする。
※ xset s off はScreen-saverをOFFにする。
現在の設定状態を確認するには
$ xset q
(2)
SELINUXの状態を調べるコマンドは
# getenforce
/etc/selinux/config ファイルにて設定する。
SELINUX=disabled は無効。
SELINUX=enforcing は有効。
SELINUX=permissive は有効であるがアクセス拒否はされない。
変更を反映するには再起動する。
※常に「無効」で運営するのではなくて、アプリケーションの動作確認が終えたら適切な設定
にして運営する。
※インストーラー: anaconda のoptionとして設定することが出来る。
インストール時にGrubメニューが表示されている時に「e」キーを押して kernel (linuxefi) 行に selinux=0 を追加インストールすれば selinux=disabled
に設定される。
(3)
ファイアーウォール(firewalld)無効化
サービス停止
sudo systemctl stop firewalld
自動起動設定を無効にする
sudo systemctl disable firewalld
※常に「停止」や「無効」で運営するのではなくて、アプリケーションの動作確認が終えたら
適切な設定にして運営する。
サービス開始
sudo systemctl start firewalld
自動起動設定を有効にする
sudo systemctl enable firewalld
(4)
sshd(OpenSSH server daemon)をシステム起動時からサービス可能に設定した。
SSHサービスをPC起動時から有効にする
sudo systemctl enable
sshd.service
これで Windows からFilezilla , WinSCPを使用して Linuxのフォルダ、ファイルにアクセス可能になる。
サービスの開始: sudo systemctl start
sshd.service
サービスの状態確認: sudo systemctl status
sshd.service
サービスの停止: sudo systemctl stop
sshd.service
サービスの再開始: sudo systemctl restart
sshd.service
デフォルト設定では 一般ユーザー によるログインが出来る。
rootによるログインを許可するには
/etc/ssh/sshd_config ファイルの記述を
PermitRootLogin yes
と変更する。(デフォルトでは #PermitRootLogin prohibit-password となっている)
変更後は サービスの再開始: systemctl restart
sshd.service を行なえばすぐに反映される。
sshを使用すればWindowsからフォルダにアクセスできる。(SAMBAを使用しなくてもWindows <--> Linux
間でのファイル転送ができる)
※winscp(sshクライアント)に該当する linuxのツールとしては
FileZilla , gftp を使用できる。
linux -> windows(ssh) は gftpで可能。 ポート番号:22 プロトコル:ssh2 を使えばOK。
linux -> linux(ssh) は FileZilla , gftpで可能。 ポート番号:22 プロトコル:ssh2
を使えばOK。
(5)
leafpadをインストール。
sudo dnf install leafpad
※Xfce
SPINではgparted , firefox はインストール済みである。
(6)
kolourpaint をインストール(画像のサイズ変更や背景透過アイコンの作成などに便利)
sudo dnf install kolourpaint
(7)
samba をインストール。
sudo dnf install samba
※sambaをinstallすれば関連パッケージとして samba-common もinstallされる。
(8)
Grub2バージョン確認は・・・
sudo grub2-install -V (または grub2-install --version)
(9)
Grub2メニューに Reboot とHalt を追加
/etc/grub.d/40_customファイルに追加
※これはgrubメニューの「行空け」である(メニュー表示が 1行空くので、メニューの区切りとして使う)
menuentry " " {
set root=
}
menuentry "PC-Reboot" --class redo {
reboot
}
menuentry "PC-Halt" --class exit {
halt
}
grub.cfg を作成
sudo grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/fedora/grub.cfg (2024-09-30)
※fedora41からは grub.cfg ファイルのPathが/boot/grub2/grub.cfgになった。
sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
(10)
libreoffice インストール
sudo dnf install libreoffice
この段階でメニューが英語表示の場合は、
sudo dnf install libreoffice-langpack-ja で日本語パックをインストール。
libreofficeを再起動すればメニューは日本語表示になっている。
※起動は libreoffice
(11) その他メモ
更新する
$ sudo dnf upgrade
※$ sudo dnf updade でも機能する。
kernel バージョンの確認
$ uname -mrs
再起動
$ sudo reboot または sudo shutdown -r now
(12) デスクトップの背景壁紙(fedora42から JXLフォーマットになった)
従来のPNGやJPGファイルをJXLフォーマットに変換して、任意のフォルダに置いておけば「設定」/「デスクトップ」の「背景」タブで背景を選択できる。
ISOファイルを使って直接インストールする方法
※isoファイルをインストールソースとしてインストールする方法である。
※FedoraやCentOSのインストールマニュアルの「インストール オプション指定」に説明がある。
fedora サーバー用のisoファイルはインストール時のオプション指定でisoファイルからインストールすることができる。
Fedora WorkstationやSpinには対応していない。
※CentOSもISOファイルを使って直接インストール出来る。
インストール手順
(1)
USBメモリをext4でフォーマットしてインストール.isoをコピーしておく。
内蔵HDD、SSDでもOK。
4GB以内ならfat32でOK。(centos8-stream は9.2GBあるのでfat32ではなく ext4フォーマットになる)
※インストーラはntfs、exfatをサポートしていない。
(2)
boot.iso をダウンロードしてブートメディアを作成しておく。
fedoraの場合は Everything/x86_64/os/images フォルダにboot.isoがある。
例えば、http:
//ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/Fedora/releases/33/Everything/x86_64/os/images/boot.iso
※centosの場合は BaseOS/x86_64/os/images フォルダにboot.isoがある。
(3).
boot.isoでPC起動する。
boot.isoでPC起動しなければ
isoファイルをインストールソースとしたインストールは出来ない。
(4)
grub2メニューが表示されたら「e」を入力してメニューの編集モードで作業する。

(5)
kernel コマンドの後部に下記の指定を追加する。(デバイス、パーティション、ファ
イル名を指定)
例えば、
inst.repo=hd:/dev/sdb1:/fedora-server.iso
inst.repo= とはインストール時にリポジトリ(ファイルの保存場
所)を使用してインストールする、という意味である。
hd:/dev/sdb1 とは
インストールソース(isoファイル)はハードディスクの sdb1パーティションにある、という意味である。
※usbメモリはhdとして扱う。
fedora-server.iso とはインストール用
isoファイルのファイル名である。(PATHを指定して入力する)
編集が終わったら 「Ctrl 」キーを押したまま「 x 」キーを押せばインストールが開始される。

(6)
上記(5) のように指定してインストールすると、インストーラは指定した場所を参照して、インストールソース選択画面に
「ISO ファイル」を表示するようになる。

(7)
表示されたISOファイルを確認してインストールを継続すればいい。
※インストーラが複数のISOファイルを参照した場合は ISOファイルを選択してインストールすることができる。
※表示されているisoファイルボタンをクリックして、別のISOファイルをインストールソースとして指定し直すこともできる。


Thunar (Xfceファイルマネジャー) でリモート アクセスする
smb://, ftp://, ssh://, sftp:// でリモート アクセスできる。
gvfs, gvfs-smb, sshfs パッケージをインストールする。
# dnf install gvfs gvfs-smb sshfs
例えばWindows共有フォルダにアクセスする場合は
IPアドレス(またはコンピュータ名)を指定する。
例) smb://192.168.1.2 のように指定する。
認証ダイアログが表示されるので下記情報を入力する。
ユーザー名:Windowsのユーザー名
ドメイン:SAMBA
パスワード:Windowsのユーザー名のパスワード
アクセスできると、Windowsのすべてのドライブが表示される。
例えばWindowsSSHサーバーにアクセスする場合は
例) ssh://192.168.1.2 のように指定する。
gFTP でSSHサーバーにアクセスする場合は
Host,ポート番号,User,Pass,プロトコルを指定して、左端の「ネットワークアイコン」を押せば接続される。

GNOME nautilus(ファイルマネージャー)の設定
nautilusを開くと上部panelに「ファイル」(ファイルマネージャー実行中という表示)が表示されるので右クリック ->
「設定」クリック ->
「デフォルトの表示」という項目があるので各種設定ができる。
または nautilusを開くと左上隅にアイコンがあるので、クリックすると「設定」が表示されているので各種設定ができる。
GNOME「入力モード」日本語(かな漢字)の設定
panel右上の「入力モード」アイコンをクリックして「日本語(かな漢字)」に設定すると日本語入力モードになる。
「半角/全角」キーで入力モードを切り替えることができる。
GNOMEログイン時のセッション選択メニューの「Gnome
クラシック」をdefaultに設定する
※rootユーザーは設定しても無効になるが一般ユーザー(例:user1)の場合は次のようにする。
/var/lib/AccountsService/users フォルダに下記のような内容のファイル名:user1を作成する。
※すでに作成されているファイル名:rootをコピーして作成すればいい。(rootはSystemAccount=trueとなっている。
[User]
Language=ja_JP.utf8
Xsession=gnome-classic
SystemAccount=false
ホームディレクトリの日本語を英語表示にする
ターミナルで下記のコマンドを入力する。
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
画面上に「Update standard folders to current
language」(フォルダの言語を変更しますか?)と確認する英文のダイアログボックスが表示される。
フォルダ名を変更する場合は[Update Names]ボタンをクリックすると
ターミナル画面に「Moving DESKTOP directory from デスクトップ to Desktop」のような変更結果が表示される。
ホームディレクトリはユーザーごとにあるので、ユーザーごとに(rootも)上記の処理を行なう。
end of list