diskmgmt
update 2010-04-11
概要
Windowsの「ディスクの管理」(diskmgmt.msc)を使用して「拡張領域」、「論理ドライブ」を作成する手順を図解したものである。
※ベーシックディスク(MBRディスク)では1台のHDDに作成できるプライマリpartitionは4つである。
※5つ以上の領域を作成する場合は、4つ目のpartitionは「拡張領域」とし、拡張領域内に複数の「論理ドライブ」を作成する。
※MBR ディスクは、最大 4 個のプライマリ partitionと、拡張領域内に 124 個の論理ドライブを作成できる。
※MBR ディスクの制限は 2 TB (テラ バイト) 。( 2 TBを超える場合は GPTディスクとする)
作成手順
1. プライマリpartitionを3つ作成した状態のHDDである。
残りの領域は「未割り当て」状態になっている。

2. 「未割り当て」を右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択し、領域を作成する。
未割り当て領域の最大サイズを新しい領域に割り当てるようにする。

3. 新しい領域は「拡張パーティション」となり、全領域が 1つの「論理ドライブ」として作成されている。

4. 論理ドライブを複数作成したいので、いったん「論理ドライブ」を右クリックして「ボリュームの削除」を行なう。

5. 「拡張パーティション」が全て「空き領域」になった。
※この「空き領域」に複数の論理ドライブを作成することになる。
※「拡張パーティション」を削除したい場合は、右クリックして「パーティションの削除」を選択する。

6. 「空き領域」を右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択し、任意のサイズの領域を作成する。

7. 「拡張パーティション」内に「論理ドライブ」が作成される。
※残りの「空き領域」に次々に「論理ドライブ」を作成することができる。
※「論理ドライブ」を削除したい場合は、右クリックして「ボリュームの削除」を選択する。

※拡張領域内でも、連続した「空き領域」がある場合は領域を拡張できる。
上記の例の ドライブ data1 は拡張することができる。
事例 1: 1つのプライマリ領域(50GB)と残りは拡張領域のディスクを作成する。
(1) 先ず、3つのプライマリ領域(30GB、10GB、10GB)と、残りは「拡張領域」を作成する。
※あとで領域の「拡張」を行なうことを考慮して、領域サイズを決めておく。

(2) 3番目の領域(work2)を「削除」すると 未割り当て領域になる。

(3) 2番目の領域(work1)を「削除」すると 未割り当て領域になり、連続した未割り当て領域は1つになる。

(4) 1番目の領域を「拡張」する。拡張したい領域に連続した未割り当て領域があれば拡張される。

1つのプライマリ領域(50GB)と残りは拡張領域のディスクが作成できた。
事例 2: 2つのプライマリ領域(50GB、50GB)と残りは拡張領域のディスクを作成する。
(1) 先ず、3つのプライマリ領域(50GB、30GB、20GB)と、残りは「拡張領域」を作成する。
※あとで領域の「拡張」を行なうことを考慮して、領域サイズを決めておく。

(2) 3番目の領域(work)を「削除」すると 未割り当て領域になる。

(3) 2番目の領域を「拡張」する。拡張したい領域に連続した未割り当て領域があれば拡張される。

2つのプライマリ領域(50GB、50GB)と残りは拡張領域のディスクが作成できた。
事例 3: 拡張領域のみを持つディスクを作成する。
diskpartコマンドを使用して、ディスク1に作成するものとする。
※ ここでの # はコメントを意味する
DISKPART> list disk #接続されているディスクを確認
DISKPART> select disk 1 #ディスク番号 1 を選択
DISKPART> create partition extended #拡張領域を作成
DISKPART> list partition #パーティションを確認すると、拡張領域は partition 0 となっている
DISKPART> select partition 0 #partition 0 を選択
DISKPART> create partition logical size=100000 #拡張領域内にサイズ100GBの論理領域を作成
DISKPART> create partition logical #サイズを指定しないで残りの領域は論理領域としている
DISKPART> exit #diskpartの終了
※作成結果は次のようになる。

事例 4: データ専用のディスクとして4つ以上のプライマリ領域を作成する。
(1) 未割り当て領域のみのディスクを作成する。
購入時点のディスクは未割り当て領域のみになっている。
すでに領域を作成している場合は、全ての領域を「削除」すれば未割り当て領域のみの状態になる。
コマンドを使う場合は diskpart コマンドで clean を実行すれば未割り当て領域のみの状態になる。

(2) 「ベーシック」ディスク部分を右クリックして「GPTディスクに変換」をクリックする。

(3) GPTディスクに次々とプライマリ領域を作成する。

データ専用のディスクとして4つ以上のプライマリ領域が作成できた。
※GPTディスクは 128個までの領域を作成できる。
事例 5:GPTディスクをMBRディスクに変換する。
GPTディスクの全ての領域を「削除」すれば未割り当て領域のみの状態になる。
コマンドを使う場合は diskpart コマンドで clean を実行すれば未割り当て領域のみの状態になる。
未割り当て領域のみの状態で「ベーシック」ディスク部分を右クリックして「MBRディスクに変換」をクリックする。

GPTディスク
WindowsをインストールしたGPTディスク(UEFI)のパーティションは次のように表示される。
※ディスクの管理:diskmgmt.msc では MSR(予約)パーティションが表示されないが,diskpart コマンドでは表示される。
つまり,ブート パーティション(Windowsをインストールした領域)は partition 番号:4 であることになる。
デバイスのプロパティ

ディスクの管理

diskpart
予約領域(MSR:MicroSoft Reserved Partition)はPartition 3 にある。

ボリュームの拡張
※拡張したいボリュームの「連続した右側に「未割り当て」領域がある場合」に限って「ディスクの管理」で拡張処理ができる。
※拡張サイズは「未割り当て」領域の範囲内で指定できる。(余った領域は「未割り当て」となる)
ケース1
ドライブX: は拡張できる。(連続した右側に「未割り当て」領域がある)
ドライブY: は拡張できない。(連続した右側に「未割り当て」領域が無い)

ケース2
ドライブX: は拡張できない。(連続した右側に「未割り当て」領域が無い)
ドライブY: は拡張できる。(連続した右側に「未割り当て」領域がある)

ケース3
ドライブX: は拡張できない。(連続した右側に「未割り当て」領域が無い)
ドライブY: は拡張できない。(連続した右側に「未割り当て」領域が無い)

ケース4
ドライブX: は拡張できない。(連続した右側に「未割り当て」領域が無い)
ドライブY: は拡張できない。(連続した右側に「未割り当て」領域が無い)

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